需要が育んだ住宅型有料老人ホーム市場

需要が育んだ住宅型有料老人ホーム市場

団塊の世代の集団退職を機に、住宅型有料老人ホームの需要は上昇の一途を辿っています。

 

2006年4月に、住宅型有料老人ホームの人数制限が高齢者10名以上から1名以上に緩和され、事実上規制が無くなったことを受け、各種事業者の新規参入が相次ぎました。
結果、現在では有料老人ホームの約1/3の数量規模を誇るまでに成長しています。

 

これは従来、老人ホームと言えば介護付き有料老人ホームのことを指していた時代に比べると、大きな転換期に差し掛かっていると言ってよいでしょう。

 

このように需要の高まりに伴い、施設数が急増している住宅型有料老人ホームですが、その内容は、一言で述べることができないほど多様化しています。

 

利用料金というくくりで層別すると、入居金だけで1億円以上、月々の料金が50万円以上といった施設もあります。このような施設は、経済的に余裕のある高齢者の需要を満たすため、リゾートホテルのような外観で、専属の病院を備えていたりもします。

 

その一方で、本当に最低限の設備のみを備え、公共の老人福祉施設よりも安く、自由度が高い施設もあります。費用だけで見た場合、公共の福祉施設では無料というところもありますが、その代わりに自立生活が可能であることなどの入居制限があります。

 

住宅型有料老人ホームではこうした入居制限を設けていない施設もあり、そういった意味から需要は尽きるところがありません。

 

こうしたことから住宅型有料老人ホームは、多種多様な需要に対して対応出来ていない公共福祉施設を、補完する形でその施設数を伸ばしていると言えそうです。

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