ベッドの多い日本の病院と看取り

ベッドの多い日本の病院と看取り

病院で入院しようとしても「ベッドが空いていない」と言われてしまうことがあります。では、日本の病院のベッドの数は少ないのでしょうか?

 

実は人口数でベッド数を割ると、日本の病院のベッドはアメリカの4倍もあるのです。では、どうしてそんなにベッドが多いのでしょうか?これは、1973年の老人医療が無料化されたことがきっかけだったのです。

 

その当時は、病院のベッドを増やせば、少しでも具合が悪ければ老人は入院をしても医療費が無料ですから家族は負担がなく、病院も増えたベッドが使われ経営が安定するようになったのです。当時はベッドを作るのに、ほとんど規制がなかったですから、1980年には5万787床ものベッドが作られました。

 

本来病院というのは、急性期の医療をするのが大事で、それほど専門的な医療力を必要としない長期的療養にまで病院に入院することが必要はないのです。ところが最近まで、日本は医療病床と療養病床が区別も少なく、結果的に療養病床がベッドの数を多くすることになったのです。

 

世界的には、日本の療養病床に入院している患者の多くは、クリニックや病院などではなく、医療機関ではない施設や在宅で療養をしています。それは1973年の老人医療無料化から1980年代まで続いた、ベッドを増やし、手があまりかからない高齢者が入ることで病院も儲けることでなったことで、その結果保険料が高くなってしまいました。

 

2006年から医療制度の改良がされ、それまで基本的には入院に対する支払いは一律でしたが、医療的にあまり手のかからない患者に対する診療報酬が下げられました。これにより、病院としては診療報酬が高い難度の高い患者を中心にし、それでない患者は介護施設などに任せるようになりました。

 

死が近づき、看取りの期間になったら、「延命治療をしないで、痛みなどが少なくさえすればよい」と望む人が多いですから、そういう人は病院でなく、ホスピスや介護施設などに任すことが選択肢としてある時代になったのです。

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