生活保護と養護老人ホームのあり方

生活保護と養護老人ホームのあり方

生活保護と養護老人ホームには密接な関係があります。生活保護などを受けていて、経済的に余裕がない高齢者については、養護老人ホームの利用が可能となっているためです。

 

養護老人ホームへの入所条件としては、65歳以上の年齢制限をはじめ、生活保護を受けているなど経済的に自立が困難なことや、身体的に介護を必要としないことなどが挙げられます。このように入所条件ひとつをとってみても、生活保護と養護老人ホームは切り離して論じることのできない関係であることがわかります。

 

さて、入所にあたっては直接施設に申し込むのではなく、市町村に申請し、審査を受けたのちに、市町村が推奨する施設を紹介される、という流れになります。

 

費用については、年収により毎月の負担額が決められており、極端に収入が低い高齢者に対しては、ほとんどの施設が自己負担額ゼロの救済措置を実施しています。

 

こうしたことから、養護老人ホームとは、基本的に生活保護を受けている高齢者向けであり、利潤を顧みない純粋な福祉施設と言ってよいでしょう。

 

こうした施設は、各市町村において十分に完備されているわけではなく、不況と高齢化の相乗効果により、常に定員いっぱいの施設が多いです。市町村としては、純粋な赤字要因となるわけで、財政的に苦しい市町村では、増設やメンテナンスの対応が不十分な自治体もあります。

 

このような背景から、低額の住宅型有料老人ホームが、その穴埋めの役割を担っていますが、利潤を出すためにサービスや設備の内容が劣悪なところも存在します。

 

今後、加速する高齢化と、それに伴い需要が増大するこれら施設の運営については、市町村などの自治体だけでは対応しきれない部分があります。市町村という区切りだけでなく、横断的な施設のあり方を検討し、もっと広いくくりでの都市機能の一部として計画的に管理、運営する必要があると言えるでしょう。

 

また、生活保護と養護老人ホームをセットで考えるのではなく、もっと自由な枠組みの中で生活保護と、養護それぞれのあるべき姿を見直すことも重要かもしれません。

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