介護付有料老人ホームにおける食事時間の苦心

介護付有料老人ホームにおける食事時間の苦心

高齢者の介護で重要なポイントの1つと言えるのが食事です。介護を続けていく上で、食事で気をつけなければならない点とは何なのでしょうか?ここでは、施設件数も多く、トータルでの被介護人数の多い介護付き有料老人ホームのケースを軸に考えてみたいと思います。

 

まず、介護付き有料老人ホームの場合は集団生活であることから、基本的に施設に入所している他の高齢者の方々と同じ時間に食事をとることになります。食事時間については朝7時、昼12時、夕方6時としているところが多いです。

 

しかし、この食事時間というものは、食事の味付け、分量の多寡と同じく、高齢者間の体質や個性、過去の生活習慣の差が大きく出る要素のひとつです。さらに味付けや分量と異なり、食事時間が違うということは、個別に対応する必要があるということで、施設側の負担が大きくなる要因となります。
その結果、多くの介護付き有料老人ホームでは、極力その差が無くなるように、高齢者の方々に画一的な生活習慣を受け入れてもらうようにする傾向にあるます。

 

しかし、長年の生活習慣はなかなか変えることができず、強要でないにしろ、なるべく同じ時間に食事することを是とする環境は、高齢者の心身に大きな負担を与えます。こうしたことから、摂食拒否や、その他の情緒的不安定を訴える高齢者は、住宅型の介護に比べて約5倍に上ると言われています。

 

施設側も多くはそういった違いに対応できるように準備していますが、実際に食事時間が各自バラバラで、その都度、温め直しや食器の準備、下げ膳や食器洗いをしていたのでは、少ない介護者人数で集約的に運営することは難しくなります。

 

このように、高齢者の介護というものは、食事時間ひとつをとってみても大変なことだということがおわかりいただけると思います。

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